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パチンコ・パチスロ総合メディア-セブンラッシュ@スポニチ:『パチコラム』
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 【最終回】ゼロの世界のスロット。
11月30日(土)


  チワッスあしのっす。
  いやースマン。最終回今週だったわ。
  うっかり計算ミスって先週で終わりだと思ってたぜ。
  最終回にサラッとパイオツネタでシメてクールに去ろうと思ってたら、なんのなんの、まだあったよ。普通に間違ってた。エヘヘ。
  というわけで今回がガチで最終回。
  神様が与えてくれたラストチャンスだと思って、真面目に書いてみよう。

  さて。
  何について書くか……。

  よし。折角最終回なんだから、普段書かないような事を書いてみよう。
  これに関してはちょっと慎重にならなきゃ書けないネタだし、ハッキリいってブログでやりゃいい話なんだけど、だけどやっぱり、末席とは言えお金貰ってスロについて書いてる「スロライター」の立ち位置である今しか訴求力を持って書けない事だと思う。
  んでそのネタってスロライターとして今後も活動するぞ! と思ってるプロフェッショナルにとっては地雷とか腫れ物とか、とにかく触らぬ神に祟りなし系のネタなんで、有名な人ほど多分見てみぬフリすると思うんだ。
  それがスロの根幹をなす、基本的な原則の話であってもだよ。
  不自然な事にね。
  リスクがでけえんだ、これ。
  ちょっと書き方間違えば四方八方から矢のような批判を食らうだろうし、一方でおもねって緩く書いても、それはそれで別の意味で猛攻撃を食らうのが目に見えてる。
  ライターである以上、自分の書いたことが自分に跳ね返ってくる「筆禍」に関しては常に気を使わねばならない事だし、それがある以上、これは正直「避けなきゃならないネタ」なんだよ。俺だって本来なら書きたくねぇ。

  でも俺、今週でスロについて書いてお金貰うのは終わりです。
  つまり、明日からは自由気ままなスロブロガーに逆戻りだ。
  これって、このネタについて「スロライター」として書ける、最後にして最強のチャンスなんだよ。
  この機を生かさずして、なんの物書きか。

  というわけで、本日は「三店方式」について少々!

●そもそもなんだこれ。

  三店方式について知らない人のために、ちょっとルールのおさらい。
  三店というからには3つの店があるのは直ぐにわかるけど、3つもあるか?
  はい、分かる人挙手!

  はいそこのキミ! 答え給え!

1.客
2.ホール
3.景品交換所

  いいかね? ファイナルアンサーかね?
  ブッブー。間違い。残念!
  上のは良くある誤解で、正解は以下のようになる。

1.ホール
2.景品交換所
3.問屋

  これです。
  んで「三店」というからにはこの3つはそれぞれが「別会社」なんだよ。
  これがとっても重要。
  つまり3つの会社がそれぞれ勝手にやってることが「たまたま換金になってんだ」というのが、パチ屋の「大義名分」なんだ。

  たまたま換金になってる……?
  どういうことだ?

  では順を追ってみてみよう。
  まずは客がサンドに千円ぶち込みます。
  この千円は「レンタル料」としてホールの利益になります。
  んでモリモリとメダルが出ました。
  はい、これを客は一旦「景品カウンター」で「景品」と交換します。
  景品はタバコやクッキーやチョコレートや、洗剤やDVDや腕時計なんかがありますね。
  ではここでカウンターのディスプレイを見渡してみましょう。
  何かに気づかないか?

  なんか無駄にいっぱい種類がある!
  誰も交換しねぇだろこのDVD! みたいなのがモリモリあるよ!
  小汚い場末のホールでも無駄に一杯景品がある!
  完全に不良在庫だろそれ!
  今どきハリーポッターの一作目とかに交換するヤツなんぞハー様マニアのロリコンしかいねぇ!
  そんなもん仕入れるぐらいなら出玉に還元してくれよ!
  なぁ! なぁ!

  そう。これ。
  この部分が三店方式のキモの一つだ。
  実はパチ屋はその存在をお上に許して貰う為「当店は日用品とメダル(玉)を交換してもらう為のお店なんだもんね」という言い訳を用意してる。
  もちろん実際は一般景品に交換する事なんざ余り玉でようやっとタバコにする程度のものなんだけど、実はあれら無駄な景品類は三店方式を守るためにもすごく大切な準備なんだよ。
  ちなみにカウンターレディから毎回「交換でよろしいですか?」と聞かれるのを不思議に思われてる方もいらっしゃるだろうが、アレは実はそういうルールになってるんだよ。
  本来ならばメダルは全部客がいちいち選んだ物と交換しなきゃならんのだが、99.9%のスロッターは何も言わずにポンとレシート渡して、あとは全て金箔付きのカードやらボールペンやらに交換するだろう。
  あれらは実は一般の景品とは異なる「特殊景品」というものなんだけど、レシート渡す時にいちいち「一般景品じゃなくて特殊景品に交換してくれ」と告げる客なんぞ居ない。
  居ないから「(特殊景品に)交換でよろしいですか?」と一声掛けることになってるのである。
  建前としては「当店には日用品とかが一杯あるんだけど、客が特殊景品にしたいっつってるから、仕方なく訳わかんねーボールペンにばっか交換してるよ」みたいな感じなんだ。

  さて、出玉をボールペンに交換した客が次に向かうのが「景品交換所」だ。

  ここはホールとは別の会社が運営してる。
  必要なのは古物商の免許のみ。逆に言えばあのブースはパチ屋とは無関係の「買取店」なんだよ。
  こっちの建前は「なんかよく分からんが問屋がスゲー勢いでボールペンほしがってるから、当店ではボールペンを高額買取中です!」というもの。
  これによりボールペンが5000円とかで売れるんだ。
  あ、交換じゃなくてこれはハッキリとした商取引なんで、「売る」というのが正しい。
  ゲオとかブックオフに古本持って行くのと一緒だ。
  パチ屋とは完全に趣を異とする業者(であるというテイ)なんで、パチ屋で交換所の場所聞いても教えてくれない。
  これどこに持ってけばいいの? と店員さんに聞いて「知りません」と答えられ、ちょっとムカついたことがある人もいるだろうが、いや、それは仕方ねぇんだよ。
  毛の先ほどの関係もねぇ知らん会社が勝手に買い取ってくれてる風を装う必要がある以上、「あ、アッチっすwwwアッチで買い取りしてもらえますwwwうぇwww」とかは草生やしながらでも言っちゃダメなんだよ。

  めんどくさっ!

  んで、ここでお客は目的のお金をゲット。お役御免となる。
  次の取引は「景品交換所」と「問屋」。
  スロッター不在のブラックボックスである。

  問屋は景品交換所から「ボールペンを買い取る」。
  建前としては「最近マジでボールペン不足が深刻なんで、大量に良い感じのボールペンを持ってる所から一気に仕入れたい」というもの。
  たまたまボールペンを絶賛ストック中だった景品交換所は「両手を挙げてこれに応じ」、幾ばくかの利益を上乗せして(たぶん)売買が行われるんである。
  利益に関してはよく分からんが、一応知らん会社同士のまっとうな商取引であると言い張れる程度には乗っけてると思われ。
  5000円で買ったペンを5200円で売るとかそんな感じか? よく分からんが、最低でも交換所の爺様の時給が払える程度には乗っけてるだろう。
  この辺りは宿題。各自調べておくように。(投げっぱなし)

  んで次。最後にその「問屋」がボールペンを卸す先だけど、これは当然「最初のホール」になる。
  ホールの建前はもう分かるね。
「最近客がすげー勢いでボールペン欲しがるから死ぬほど仕入れたい」だ。
  もちろんその次には「ホントは日用品に交換してぇんだけど、客がボールペンで良いって言うからさ! 仕方なくやってんだよ当店も! マジで」みたいな事も半笑いで言うだろう。

  で、その取引を逆にたどるのが、最初に客がサンドにブチ込んだ千円札だ。
  千円の束は問屋へ流れ、景品交換所に辿り着き、そしてスロッターの懐に入る。

  はい、これが「三店方式」だ。

  それぞれの店が勝手にボールペンを買い取ったり仕入れたり卸したりしてるのが、巡り巡って「交換みたいな何か」になってるんだよ、というもの。
  ホールは直接客に現金を手渡してる訳じゃないし、一応日用品も用意してる。
  交換所は需要があるから買い取ってるだけ。
  問屋は欲しがるお店が別にあるから仕入れて卸してるだけ。

  イエア! 子どもの言い訳!(ざっくり)

  なんで言い訳するの!?
  せーの!

  私営ギャンブルは違法だから!

  単純明快。
  実に単純明快。

●合法化しようぜ。

  これねぇ。
  俺思うんだけど、もう合法化しようぜ。
  これが違法じゃねぇっつうのは流石に無理があるよ。
  問屋がどんな所か知らんが、一応別法人である必要がある以上、誰か働いてるんだろうしさ。交換所も良い感じにダメそうな爺様とかがめちゃダルそうに一日中座ってんじゃんね。合法化すりゃそれらの人件費も不要になるわけで、ホールの平均設定も0.1くらい高まるんじゃないか?
  バカバカしいじゃないか大体。
  なんだよあのボールペンとかさ。
  あんなもんに5000円の価値があるとか誰も思ってねぇんだよ。
  もしかしたらNASAが開発したすっげー具合が良い書き心地のハイテクボールペンなのかも知れんが、いや、無いよ。100均レベルだろあんなの。
  買い取りたい! っつうところが5000円って勝手に言ってるだけでさ。
  おためごかしなんだよ。

  このバカバカしいおためごかしを、誰も文句言わずに粛々とこなして、そうしてようやっと成り立ってるのが「パチ」「スロ」業界なんだよ。
  スロそのものがいくらスゲー楽しい遊びだったり、激アツのギャンブルだとしても、システムとしてそれを成立させるためには、これだけバカバカしい誤魔化しが必要なんだ。
  全く、吹けば飛ぶような、脆弱な言い訳だよ。
  なんだよ、三店方式って。
  こんなのがないと成立しない業界に、数えきれないほどのホールとメーカーがあって、何十万人もの従業員や社員がいて、そうしてそれに何百万人の愛好者が集っててさ。
  専門誌やDVDやゲームまでモリモリあって。
  サントラCDや画集までたっぷり。
  攻略会社とかインチキ情報商材までがワンサとあって。
  それぞれの生活を支えたり、折られたり。
  泣いたり笑ったり失神したり狂喜したり。
  借金したり、車買ったり。
  引っ越したり、夜逃げしたり。

  悲喜こもごものドラマを毎日毎日、飽くこと無く繰り返してるんだよ。

  ったく。
  考えれば考える程すげえよな。
  スロットって。
  すげえ世界だよ。
 
  最高だ!

  え!?
  批判的と見せかけて持ち上げてる……!?
  いいじゃんな、実際。
  バカバカしくても換金できてるのは事実な訳で。
  オーライオーライ。
  んなこと気にしてたらコーヒーレディの尻も揉めねぇわ。
  スロ最高!
  イエア!

●世界中のスロッターがいつか。

  さて。
  話を戻して。
  三店方式は薄氷だよ。
  踏み抜いたら、その先はグレーどころか完全なイリーガルだ。
  スロ屋は巨大な資本がある悪の秘密結社みたいなイメージが有るけど、俺にはむしろ、薄氷の上におっかなびっくりプルプル震えながら立ってる、弱っちくて悲しい存在のように思える。
  お上の采配一つで、それこそ木っ端微塵に吹き飛んで、社員の生活も、スロッターの楽しみも、何もかも巻き添えにして、一晩で跡形もなく消えてしまうような、儚いモノのように思えるんだ。

  糞店にブチ当たってブチ切れてる人がいます。
  回収台で粘って日銭を失くし、慟哭してる人がいます。
  ガセイベに騙されて落涙。
  天井間際のREG単。
  ケロット柄。
  ドキドキ柄。
  煙モワン。

  養分と言われてもいい。
  ダメ人間。人間失格。太宰治と言われてもいいじゃないか。
  そこにホールがあるのなら、ブチ込もう。
  爆死してもいいじゃないか。
  レバオンして、リールを止めることができればそれだけで、ほら、楽しい。

  いつ失くなるかもしれない僕らのパラダイスを守るため。
  か弱きホールを潤すため!
  史上最強の楽しみを、一秒でも長く地球上に存続させるため──……!

  世界中のスロッターが今日も、元気にパチスロを打っている!

  ビバ! スロット!
  末永く幸せな関係でいよう。
  愛してる! スロット!
  大好きだ! スロット!
  キミとの未来は桃色に輝いている!

  ただし! 俺たちのお金がもてば、だ!
  てめー金かかんだよバカ!
  バッカバッカ千円札飲み込みやがって……!
  ジャムパンでも食ってろこの糞ビッチが!

  と、最近はおあつらえ向きに、収支度外視で長く楽しめるレートがある。
  そう。5スロだよ。
  この数年で、俺たちスロッターの嗜好もずいぶんと様変わりしてしまった。
  今どき20スロを本気で打ってる人は、よっぽどスロ愛が深いか、ジャンキーか、プロ志向かのいずれかだと思う。
  スロ愛はあってもお金がない俺は、5スロを嗜む。
  世間一般のスロッターも同じく、かなりの数が5スロに流れてる。

  ホールはホールでそれが分かってるから、5スロの設置がある店は増える一方だよね。
  このムーブメントとは、もはやどのホールも無縁では居られない。

  5スロで稼げるか?

 それは俺たちスロッターだけじゃなくて、ホールにとっても同じなんだ。
  まさにギブアンドテイク!
  素晴らしき哉、低レート。
  5スロで調教されたスロッターはスムーズに2スロに移行し、そうして1スロなんてものもいずれは出てくるだろう。
  やがては0.5スロや、0.25スロ。

  そして、やがてやってくるのは、ゼロの世界だ。

  お金を賭けなきゃ、三店方式も糞もない。
  ガセイベも射幸心も、巨額の広告費もなにもない。
  台パンもドル箱シェイクも、耳カス攻撃も何もない幸せな世界……。
  世界中のスロッターが和気あいあいと、笑顔でスロる、好事家たちのユートピア。

  スロ屋総ゲーセン化……!

  それを終末と見るか希望の世界と見るかはそれぞれだろうけど──、ゼロの世界でも、きっとリールは元気に回り続けるはずだ!

  回り続けるはずだ! だ! だ!(エコー)

……まあ実際、金賭けないスロなんぞよっぽどじゃないとクソゲーに決まってるんだから上記の妄言はあり得ないんだけど、一方で最近、都内某所でテクノコーシンの「キワメ」を設置してるゲーセンを見つけてさ。
  思わず俺、すごく温かい気分になったんだよ。

  未だハタチを超えたばかりの、希望に満ち溢れたあの時代。

  未来のことなんか全く気にせず、背中に羽が生えてるような気分を当たり前に感じながら、バイトで稼いだ金を、深く考えもせずブチ込んでは、増えたの減ったのと一喜一憂して、シンプルに楽しんでたあの時代。
  そこに、気分がグワッと戻ってさ。

  なんとなくグッと来て、うっかり会員登録したもんね。
  んでほろよい気分でギャンブルとは無縁のパチスロを打ちながら、何となく俺は、満ち足りた気分になったよ。

 スロはやっぱり、楽しい。

  乱数と人間との、一対一のプリミティブな勝負だよ。
  気分を盛り上げるBGMと、ビカビカ輝く電飾と、それからコリコリしたボタンの感触。
  隣を見れば自分と同じ顔をしたオッサンが、懐かしのあの名機を打っててさ。

  たまらない気分になった。

  んで思ったよ。
  スロってどう考えても金が絡まなきゃクソゲーなんだけど、一方で、俺達の人生の深く食い込んでる、無視できない大切な楔(くさび)になってる。
  今現在スロを打ってない人が金を賭けないスロにハマることは未来永劫ネェだろうが、すでにその楔を打ち込まれてる俺たちは、ゼロの世界が来ても、多分スロッターのまんまだよ。

●最後に。

  俺たちは有り体に申さば、ギャンブルにハマるダメ人間だ。
  ざっくり言うと、バカなんだ。
  俺はバカが嫌いだから本来は友達になんかなりたくない。
  てかバカが好きな人なんか居ないだろう。
  その考えで言えば、我々はもっとツンケンしてていい。
  だけど、だけど一方で、俺たちはスロに人生の一部を捧げた、同じ体験を共有する仲間でもある。

  そう。
  ホールって、バカな仲間が集ってバカな事やってる、最高の場所だ。

  思い返せば、俺の人生はホントにある時を境にスロとは切っても切り離せなくなった。
  人生のあらゆる局面に、スロが居て、スロが居た。
  継続は力なりというけれど、スロならば、継続することなんか屁でもない。
  それこそ死ぬまで──、否、死んだ後も怨霊となって、夜な夜な誰もいないホールで打ち続ける事だってやぶさかではないよ。
  これは別に俺だけがそう思ってるんじゃなくて、このサイトでこんなコラムを読んでるようなスロスキーならば、みんな同じだと思う。

  バカなんだ、結局。
  どうしようもない。
  だけど、スロを知らない人生もまた、想像ができないよ。俺は。
  だって、最高に楽しいじゃないか……!

 では最後に一つ、みんなに質問を投げかけて、この連載のシメにしたい。

 Q.人生をやり直せるとして、またスロットを打ちますか?

 あなたの答えは?

 それではごきげんよう!
  短い間でしたが、お付き合い頂いて有難うございます。
  またいつの日か!
  シーユー!


 
 

プロフィール
あしの
あしの
防犯設備営業やカルチャースクール運営などに携わる中で資本主義社会の虚しさに気づき、2010年頃にノープランでいきなり無職にクラスチェンジ。
七転八倒しつつ泣きながら文章書いてるウチに、…

5スロで稼げるか?(本館)

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